~上松 和夫 UEMATSU Kazuo~ 2010彫刻部 受賞作家展

カテゴリー: 彫刻部TOPICS:第73回 オン 2010年2月27日
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「雲だ雲」
80×140×150cm 鉄
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「やせる門」
30×30×50cm 鉄
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<略歴>
1950 静岡県沼津市生まれ
1974 早稲田大学卒業
1978 第42回新制作展/’83年まで出品
1982 第4回現代美術展(常葉美術館)/’85年まで出品
1984 「感性の力学」展(ギャラリー空)
1985 個展(沼津市民センター、他)
1987 現代日本美術展(東京都美術館)
1990 県内美術の現況展(静岡県立美術館)
2008 第72回新制作展
2009 第73回新制作展/新作家賞
<作者から>
私は、年が明けると必ずといって「今年は楽しく造る」と。楽しく製作できればとの願望なのですが、楽しい時もあるのかな。新作を造るたびに、新たなことを学んでいる。自分や他者、他文化についてそれなりに素晴らしいこと意欲も尽きることがない。ただどちらかというと自分に酔えないタイプなので反省ばかり次はよい作品を。欲も深い。製作に至り模型も作りますが、ことの他簡単な形で済ませています。あまり精密に造りますと、ついつい製作が遅れたりする傾向にあるので、そんな時って決して楽しくなく考えこんだり、自己の能力、完成の未熟さゆえ、うちのめされることがしばしばなので…。楽しく=自由。何かモャモャ感が私にあるひとつのスタイルなのかも。作品はめっぽう速いです。完品までに至る経過、時限こそが楽しいので止まることなく現品完成となる。されど不思議はさらにふくらみ。このへんがおかしい。足りないと苦しみながらもまたその他けっこうに楽しんでもいる。しかしその頃になると表現力に重ね形にこだわり始める自分もいて、形による美意識が強くなる。自由な心がすこしずつ失われ、観られる不安感も心の中で重複する何はともあれ造ることこそ楽しいの一言につきる。人生一生修行中、掴みどころのない私いろいろな人に助けられ、生かされて、一生精一杯歩く。「次回はさらにいい作品を作るぞ」と、ほほ笑みながら…。

 

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